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Under Vehicle Scanning System車両下部撮影装置
(UVSS)

Products & Solutions製品・ソリューション

車両下部の撮影により
高効率かつ万全のセキュリティを

重要施設への入場車両の外観確認や一般道路における検問などでの車両の外観確認において、車両の下部検査は大きな手間を生むものでした。車両下部撮影装置(UVSS)(※)は、装置の上を車が通過するだけで、ラインカメラの撮影により、連続した1枚の画像を撮影。不審物のチェックはもちろん、車種やナンバー画像と一括でデータが保存されます。
製品高さは50mm以下。スロープなどを使用しなくても撮影ができますし、屋内外を選ばず使用でき、持ち運びも容易です。

利用イメージ

車両下部撮影装置(UVSS)

利用イメージ

必要とされる背景

近年、国際的なテロ行為は増加し、セキュリティの重要性が高まっています。重要施設へ入場する車両の外観確認などは、その代表的な対策だと言えます。従来、車両下部の確認は、手鏡にて実施されていましたが、視界の悪さから精度の高い確認が行いにくく、さらには、その確認記録をデータとして残せないという課題がありました。

このような課題を解決します

課題
セキュリティ確認において
手間がかかり、精度にも課題がある
▶
解決
装置の上を通るだけで画像を撮影
スムーズで精度の高い確認を実現
課題
確認記録を残せない
▶
解決
画像データを車種や
ナンバーと紐づけ
一貫した管理を行えるように

関連資料

車両下部撮影装置(UVSS)概要資料
(PDF形式、524kバイト)PDF

車両下部検査支援装置(VRIS)概要資料
(PDF形式、7,674kバイト)PDF

INNOVATION STORY
開発ストーリー

車両下部撮影装置(UVSS) 開発担当の各社員
車両下部撮影装置(UVSS)
開発担当の各社員

開発の経緯

高まるセキュリティの重要性
安全な社会を実現するために
UVSSが開発されたのは、今から20年ほど前。自衛隊基地の警備向けに、スタートしたプロジェクトだった。求められていたのは、車両下部を撮影し、不審物を容易にチェックできること。そして、一般道での検問などにも使えるように、持ち運びができることだった。同ソリューションの開発を手がけた社員は、プロジェクトスタート時に抱いていた想いを次のように話す。
「一般的な手鏡での車両下部の確認は、『視認性が悪い』『手間が掛かる』『夜間や悪天候時には実施が困難になる』などさまざまな課題を抱えていました。また、既存の撮影装置は大掛かりな物が多く、可搬性がありませんでした。この製品を開発することで、ユーザーのニーズに対応し、安全な社会の実現に貢献したい。そんな想いを抱いて開発に臨みました」

私たちの
優位性

現場で活躍する人たちのために
さまざまな車高を対象に精度の高い画像を撮影するには、どのような機器が必要で、どのように照明を当てていくのか。慣れない光学分野の技術に悪戦苦闘しながら、UVSSの開発は進められた。
「20年前は今と違って、高機能な小型カメラもなければ、LEDなども普及していませんでした。装置の高さを50mm以下にするために、専用のカメラを開発する。きわめて近い距離で高精度な画像を撮影するために、魚眼レンズを用いながら、そのゆがみを補正する。一般道での使用を前提としているため、電波などの法規制にも配慮する。試行錯誤を重ねながら、あらゆる困難を乗り越えていったことを覚えています」
とくに重視したのは、あらゆる環境での使用に耐える機能を持たせることだった。昼夜を問わず、どのような悪天候にも対応する。そうでなければ、現場で活躍する人たちの力にはなれないからだ。
「現場でどのように使われるか。その点は開発において常に意識していたように思います。台風の中でも、大雨に打たれても、カッパを着て懸命に警備に臨む方たち……。その姿をこの目で見ていましたから、『作業者の皆さんの負担を軽減するものをつくりたい』『よりよい品質を実現したい』という想いを強く抱いていました」
車両下部撮影装置(UVSS) 開発担当の各社員

開発への想い

その技術が、その製品が
社会の未来を切り拓いていく
日立アドバンストシステムズの技術者たちが、熱い想いと心血を注いで完成させたUVSSは、セキュリティ分野で大きく活躍することとなる。自衛隊基地の警備はもちろん、大規模なスポーツイベントでの警備、要人が集まる国際的な会議のセキュリティ、そして、主要エネルギープラントでの警備など、この国の安全を縁の下の力持ちとして支えているのだ。また、この製品の技術は、他分野からも注目を集め、自動車点検ソリューションVRISという派生的なソリューションも生まれている。 「防衛向けのソリューションをいくつも手がけてきましたが、『広く世の中に出る製品』を担当したのは、これが初めてでした。実際に、とあるエネルギー関係のお客さまでは、入構審査に時間がかかり、周辺の道路が渋滞してしまうという課題があったそうですが、この製品のおかげで、その渋滞が大きく緩和されたのだとか。自らの技術で社会に貢献できる。このプロジェクトを通じて、仕事に対する誇りを再認識することができました」

※UVSSはUnder Vehicle Scanning Systemの略称です。

※UVSSは日立アドバンストシステムズの登録商標です。

※UVSSは特許取得済です。(2025/3/28現在)