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Physical Secure Exchangerフィジカルセキュア
エクスチェンジャー
(PSE)

Products & Solutions製品・ソリューション

機密情報を脅威から守る
実現するのは、高品質のセキュリティ

フィジカルセキュアエクスチェンジャー(PSE)(※)は、高セキュアなデータ転送装置です。主に手動ファイル転送/自動ファイル転送/メールのインターフェースを用いて、ネットワークの物理遮断、転送方向制御、利用者ごとのアクセス制御などの機能を提供します。PSEの最大の特徴は、物理的なネットワーク分離(エアギャップ)による高いセキュリティ強度です。さらには、電子媒体を不要にするなど、利便性と安全性を両立。機密情報を扱うことの多い官公庁や金融機関、ヘルスケア機関、研究機関に高品質のセキュリティを提供します。

PSE Standard
PSE Standard

機能:
・Web画面を用いた手動転送
・スケジュールによる自動転送
・メール転送
※上記から複数選択可

外寸/重量:
通常モデル 485mm(W)×710mm(D)×13U/70kg以下
電源・ファン冗長化モデル 485mm(W)×710mm(D)×13U/75kg以下

PSE Lite
PSE Lite

機能:
・Web画面を用いた手動転送
・スケジュールによる自動転送
※上記から一つのみ選択

外寸/重量:
435mm(W)×555mm(D)×190mm(H)以下/18kg以下

利用イメージ

利用イメージ

必要とされる背景

サイバー攻撃の多様化・高度化により、機密情報の漏洩や不正暗号化による金銭要求が増加しています。とくに、機密情報を取り扱う官公庁や金融機関、ヘルスケア分野においては、ネットワークの分離が推奨されているように、情報漏洩防止は国家の運営や事業継続において、必要不可欠な取り組みになっています。

このような課題を解決します

課題
機密情報漏洩への脅威大
▶
解決
物理的にネットワークを分離しつつ、
セキュアなデータ転送を実現
課題
作業効率・利便性の低下
▶
解決
セキュアな環境を担保しながら
ビジネスの利便性を高める設計に

関連資料

フィジカルセキュアエクスチェンジャー 概要資料
(PDF形式、(1,383kバイト)PDF

INNOVATION STORY
開発ストーリー

フィジカルセキュアエクスチェンジャー(PSE)開発担当の各社員
フィジカルセキュアエクスチェンジャー
(PSE)開発担当の各社員

開発の経緯

未来に目を向けて
来るべき脅威の解決策を打ち出す
PSEの構想がスタートしたのは、まだサイバー攻撃が多様化・高度化する以前の2005年。とあるシステム開発において、インターネット環境から機密情報を取り扱うネットワーク環境に情報を取り込むにあたり、物理的にネットワークを切り替えて情報を取り込む仕組みを実現したことがきっかけだった。同ソリューションの製品化を手がけた社員は、PSEに込めた想いや狙いをこう語る。
「当時は、まだインターネットにつながった環境で業務をすることが主流だった時代。ただし、中長期的な未来に視野を広げると、『情報漏洩や搾取、サイバー攻撃などの脅威に対して、いかに機密情報を守りつつインターネット環境を扱えるようにするか』は、あらゆるビジネスにとって大きな課題であると考えられました。このプロジェクトで実現した価値には、その課題を解決へと導く可能性がある。そんな想いを抱いて、このソリューションを製品化しようと考えたわけです」

私たちの
優位性

最高レベルの強度と利便性
相反する価値を両立する
技術自体は確立していたものの、PSEの製品化プロジェクトは決して平たんな道のりではなかった。防衛向け特殊品を請負開発する事業が中心であった日立アドバンストシステムズが自社製品としてセキュリティ製品を創り出すプロジェクトは、彼らにとって初めてのチャレンジだったからだ。
「製品化のルールをどう整備するのか。製品の構造設計をどうするのか。すべてがゼロからのスタートでした。さまざまな規格に対応すべく、法務部門や財務部門とも連携しながら、価値創造の礎をつくる。そのプロセスは道なき道をゆくようなものだったのです。そうした中でも、メンバーたちが懸命に努力し続けたのは、よりよい製品を世に出し、多くの人に喜んでいただきたいという想いがそれだけ強いものだったからだと思います」
ネットワークを分離し、もっとも高いセキュリティ強度を実現する。それが、PSE最大の訴求ポイントだ。そして、さらなる魅力として挙げられるのが「利便性」を損なわない製品に仕上がっていること。そこには、技術者たちの譲れないこだわりがあったようだ。
「従来、ネットワークを分離した環境でのデータの受け渡しは、USBメモリーなどの電子媒体に頼らざるを得ませんでした。しかし、製品を導入していただくには、ビジネスの『利便性』が何よりも重要になります。サイバー攻撃等の脅威に対して物理的にネットワークを分離しても、外部のインターネットとデータやメールの交換を安全かつ効率的に実現できる快適さを価値として提供したかったのです」
フィジカルセキュアエクスチェンジャー(PSE)開発担当の各社員

開発への想い

あらゆるサイバー攻撃を無効化する
「縁の下の力持ち」であり続けたい
昨今、官公庁や金融機関をはじめ、機密情報を扱う企業・団体へのサイバー攻撃は苛烈を極めている。それは、個人レベルの悪意のあるハッカーが仕掛けるいたずら目的のものとは一線を画すものだ。軍や諜報機関などの国家レベルの組織による攻撃が顕著となり、政治的・社会的な主張や目的のためにサイバー攻撃を行うハクティビストのような存在も登場している。今やセキュリティエンジニアは、そうした巨大な敵と戦うことを強いられる時代となったのだ。そうした状況において、防衛事業で確かな価値を創造してきた日立アドバンストシステムズの技術は、ますます存在感を高めていくことだろう。
「何もトラブルなく、事業を継続していける。それが、私たちの実現する価値です。何事もなく、多くのお客さまからリプレースのご依頼をいただいていることが、私たちの価値の証左だと考えています。実際に公務やビジネスをしている皆さんがPSEの存在を感じることはありません。ですが、PSEが『縁の下の力持ち』として、社会を支えているお客さまに力添えできれば、これ以上に嬉しいことはないと考えています」

※PSEはPhysical Secure Exchangerの略称です。