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媒体検疫ソリューション

Products & Solutions製品・ソリューション

マルチスキャンで
メディア経由のマルウェア侵入を許さない

媒体検疫ソリューションは、外部から持ち込まれるメディアを並列処理でスキャンし、高い検知率でマルウェアを検出する製品です。その特長は、複数のマルウェア対策エンジンを組み合わせていることです。複数のマルウェア対策エンジンを組み合わせることで検出率を向上させ、迅速かつ高精度なマルウェアチェックを実現します。また、スキャン時間を大幅に短縮し、新種や亜種のマルウェア侵入や、すでに潜んでいるマルウェアの脅威からもシステムを守ります。官公庁や自治体、重要インフラ、金融機関、ヘルスケア分野、研究機関など、センシティブな情報を扱うお客さまに活用されています。

利用イメージ

外部からの持ち込み媒体を、複数のマルウェア対策エンジンで効率的かつスピーディにスキャンすることで、マルウェアの侵入を防ぎます。

利用イメージ

複数のマルウェア対策エンジン

世界で実績のある30種類以上のマルウェア対策エンジンの中から複数種類のエンジンを搭載できます。パッケージ化されているため、各ベンダーとの個別契約は不要で搭載エンジン数はお客さまで選択できます。

  • ●シグネチャー、ヒューリスティックスキャンにより、既知・未知の脅威に対応
  • ●ファイル拡張子の偽装検知、圧縮ファイルのスキャン可能
  • ●パッケージオプションから搭載エンジン数を選択可能

※MetaDefenderは米国OPSWAT社の製品であり、構成エンジンはあらかじめ決められた組み合わせでご提供いたします。

「個人ICカード認証連携キット」と連携

ICカードリーダーを備えた媒体検疫システムに組み込むことで、既存のICカードを使用してデータの検疫結果と持ち込んだユーザーを関連付けて管理できます。

利用イメージ

必要とされる背景

外部から持ち込まれる光学メディアやUSBメモリーなどの媒体にマルウェアが混入していることがあり、これらが持ち込まれることで重要システムがマルウェア感染するリスクがあります。また、既存のシステム内に完全に駆除できていないマルウェアが潜んでいる可能性もあり、これらのリスクに対処する必要性も高まっています。

このような課題を解決します

課題
外部メディアによる
マルウェア感染の脅威
▶
解決
複数エンジンによる検出で
マルウェア感染を未然に防止
課題
セキュリティ意識の欠如
▶
解決
ソリューション導入によって
ステークホルダーの
意識向上を実現

関連資料

検疫媒体ソリューション 概要資料
(PDF形式、2,008kバイト)PDF

INNOVATION STORY
開発ストーリー

媒体検疫ソリューション 開発担当の各社員
媒体検疫ソリューション
開発担当の各社員

開発の経緯

止まることは許されない
社会インフラを襲う脅威を未然に防ぐ
媒体検疫ソリューションが誕生したのは、2016年。とあるエネルギープラントから寄せられたニーズがきっかけだった。当時は、重要インフラ施設において、USBメモリーの持ち込みによるマルウェア感染で内部のシステムが破壊される事件が発生したばかり。止まることの許されないインフラにとって、その対策は急務となっていた。同プロジェクトに参画していた社員は、当時の心境をこう語る。
「発電をはじめとしたプラントの基幹システムは、ネットワークから分離されていることがほとんどです。しかし、システムのメンテナンスなどにより持ち込む外部メディアからの感染はそのシステムを破壊し、社会に不可欠なインフラを停止させてしまうリスクもあります。外部メディア持ち込み時に、マルウェアチェックを実施し、脅威を未然に防ぐことは必要不可欠な取り組みだったと言えます」

私たちの
優位性

USBからFDまで
妥協を許さない検疫を実現
複数のエンジンで外部メディアのマルウェアを高精度で検出する。それが、媒体検疫ソリューションの最大の特長だ。ただ、日立アドバンストシステムズが提供する価値は、それだけに留まらない。顧客の使用シーンやニーズを考慮し、さまざまな機能が追加されている。
「ICカードでの認証機能を実現したことは、その象徴だと思います。ユーザと外部メディアを紐づけることで、どの外部メディアが誰によって持ち込まれたのか特定できる機能を実現できましたし、偽装や『なりすまし』などの不正検知にも貢献することができました。こうした機能を実現できたのは、『顧客視点でよりよい価値を実現しよう』というモチベ―ティブな若手社員たちのおかげだったと思います」
また、同プラントには、古くから稼働し続ける独自の設備も多く存在していた。そのため、より多様なメディアへの対応が必要とされたそうだ。
「USBメモリーはもちろん、光学ディスクやSDカードなど、世の中にはさまざまなメディアが存在しますが、今では知る人ぞ知るフロッピーディスクも業務に使われていました。あらゆるメディアの多様なデータ形式に入念な確認を行い、より充実した検疫環境を創り出すことができたと自負しています」
媒体検疫ソリューション 開発担当の各社員

開発への想い

セキュアな社会を実現する
「担い手」をめざして
媒体検疫ソリューションの導入により、顧客のプラントではマルウェアの侵入を許さない確固たる体制が整備された。さらに、副次的な効果として、「利用者の意識を変えるきっかけ」が生まれたのだという。
「とくに印象に残っているのは、『従業員はもちろん、ステークホルダーのセキュリティに対する意識が大きく変わった』というお客さまの言葉でした。チェックを行っていなかった時代は、自分のメディアを持ち込むことが当たり前であり、それが危険だという理解も浸透していなかったわけです」
日立アドバンストシステムズが防衛分野で培ったセキュリティ技術は、これからの社会に不可欠な価値を紡いでいくものだ。媒体検疫ソリューションはもちろん、物理的なネットワーク分離を行う「フィジカルセキュアエクスチェンジャー」、マルウェア解析を支援する「MASH」など、最高レベルの製品の開発・提供を通じて、さらなる価値の提供をめざしていく。
「私たちには防衛分野で培った卓越した技術があります。個々の製品を売るだけでなく、何を相談されても応えられる『担い手』になる。それが、日立アドバンストシステムズのめざす姿です。既存のソリューションに磨きをかけるとともに、新たな価値の創出にチャレンジし続けることで、社会に頼られる存在になりたいですね」